やっぱまだ工事中……(つД`)
  • 総合評価
  • ★★★
  • 原題
  • MANTICORE
  • 時間
  • 89分
  • 製作年
  • 2005年

うっし、通算レビュー数40越え。もうちょっとで、夢の50本だ!
ということで(?)、今回は最近続いたこじんまりした流れを打ち破り、大スペクタクルな『マンティコアvsU.S.A.』です。

説明するまでもないでしょうが、大スペクタクルな匂いがするのはタイトルだけです。
本編の内容は……USA!って銘打つほどスゴくないですよ。
タイトルだけ見ると、「ゴジラのような怪獣映画か?」と思わせますが、そんなことはないです。
ただのB級モンスターパニックです。

イラク戦争末期、米国の侵攻にイスラムゲリラは伝説の魔獣マンティコアを復活させます。
対する米軍は近代兵器の通用しないマンティコアに次々と犠牲を出し……
あれ? 2行でストーリー説明が終わった?

しかも、ちょっぴり大げさにストーリー書いちゃいましたよ。
主人公は、米軍の部隊長で、部下が10人前後います。
その部隊と魔獣の戦いですから、前にも書きましたが、USA!って銘打つほどスゴくないです。
『プレデター』よりも出演人数は多いですが、話のスケールとしてはコッチの方がしょんぼり。
B級映画のいつものノリですね、ウン。

さて、「そもそもマンティコアってなんだ?」って話を。
獅子の体・サソリの尾・コウモリの翼に人の顔を持つ魔獣です。
本作品では、流石に人面では迫力が出ないと思ったのか、顔も獅子ですけど。
元々はアジア圏の空想上の生き物ですから、イラクはちょっと遠いよなぁと思いますが、
そんなマニアックなツッコミをしても、世界で数人しか同意を得られなさそうなので、気にしません。
ホントの所、もっとディープに話を掘り返すと、「トラのイメージがデフォルメされて伝わった結果の生き物」なので、
アジア圏の空想の生き物でありながら、中東からヨーロッパにかけて認知されている生き物かも?
って、どうでもいいですね、そんなことは。

B級モンスター映画の流行よろしく、本作のクリーチャーであるマンティコアもCGで描かれます。
CG丸出しなんですけど、B級映画に慣れ親しんだ方であれば、CG丸出しに慣れ親しんでいるでしょうから、
大きな違和感はないと思います。
逆に、一般的な映画ばっかり見ていると、「作りものっぺぇ」と感じるかもしれませんが。

B級映画としてみた場合、そこそこまとまった良い作品ですね。
最後のオチ=倒し方も一捻り加わってて、Good。

大いに文句があるのは、2点ですね。
小さくどうだろ?と感じたのが1点です。

まず、作中、米軍の描き方が非現実的かなぁと。
現実の軍隊とか知らんので、あくまでも私の印象や先入観のレベルでの違和感ですけど。
まずね、主人公である部隊長、人が良すぎ。
命令違反して、現地人に食料配ったりとか……ここって戦場でしょ?
つーか、命令違反って、軍属の身でどんな些細なことでもやっちゃっておkなの?
一兵卒じゃなくて、部隊長(軍曹だったかな?)が部下の前で命令違反とか、あり得ないだろ。
さらに、地元ゲリラっぽいのに襲われたら、一目散に逃げるってさ。それで良いのか治安維持?
てか、ゲリラもRPG持ってて不意打ちしたにも拘らず、装甲車に逃げられるって、どんだけ無能なんだろう。
軍隊を題材として選択したのであれば、リアリティある描写にして欲しかったです。

次にB級モンスター映画の常なんですけど、「中だるみ部分」があるじゃないですか。
キャラクターの顔見せが終わり、直接対決もしくは襲われて逃げ惑うまでの微妙な部分。
あれがスゴく長い。
映画そのものが89分しかないのに、中だるみ部分が長いってのは、体感時間で長く感じるワケですよ。
要するに、長く感じるほどつまらないってコト。
(中だるみってくらいだから、つまらない前提ってのは無粋なツッコミなので、起承転結の承と考えても良し)

極論ですが、題材がそれなりであれば、盛り上がるシーンで失敗するようなことってないわけで。
つまり、中だるみ部分の良し悪しがB級映画のクオリティを左右するんですよね。
その部分があまりにも冗長だったのがマイナスです。
(ぶっちゃけ、そもそも盛り上がるシーンで失敗するような映画も多いんですけどね……)

敢えてもう一点、苦言を呈せば、マンティコア強すぎ。
魔獣様強すぎです。近代兵器、すべて無効化ですよ。
でも、ラストの倒し方はオカルトの匂いはせども、ご都合主義じゃなかったのでマル。
例えるなら「吸血鬼に杭」ですね。
何をしても殺せない吸血鬼だけど、心臓にくいを打ち込めば滅びるという、
一種のオカルト解決だけど、方法はあくまで人力かつ頭脳。
要するに、「祈り」とかでどうにかするような解決方法ではなかったです。

それ以外は良いモンスター映画でした。
マンティコアが制御不能になるんですが、その理由がまたしょぼい。
兵隊が次々と殺されますが、どうかと思うほど弱い。
超KYな死亡フラグ満載の脇役達。
そして、復活させた悪役の末路は、いつも通り。
この辺のツボは磐石で押えてますね。

何から何までB級なんですけど、シニカルorファニーなお笑い要素はなかったですね。
全体的に(やってることはいつものように幼稚ですが)シリアスな映画です。

それにしても……米軍とマンティコアを戦わせようって発想はなかったなぁ。
うーんなんだろう、このド肝の抜くスーパープランは。
本作は、決して悪くないB級映画であるのですが、最近の傾向として、変に舞台設定が特異な作品が多いような気がします。
逆に、古き良き鉄板石橋の「その辺のオッサンが田舎町で大パニック!」ってノリの映画は、近年の作品では、外しがちな作品が多いですね。
まぁ、もっと言えば、変に舞台設定が特異なのに外した場合、目の当てられなさ強烈ですけど。

言い換えれば、「その辺のオッサンが田舎町で大パニック!」に食傷気味であれば、オススメではないでしょうか。
正直なところ、私は「怪獣映画っぽいのかなぁ」と感じて、敬遠していたのですが、
とある機会に体験したら、ちゃんとモンスターパニックで嬉しかったですね。
(怪獣映画は怪獣映画で好きなんですけど、見るときのモチベーションの種類が違うので……)
そんなこんなで、モンスター映画ファンとしては、是非押えて欲しい一本です。


DMMでこの作品を借りる

記事と関連してそうなモノ

コメントを残す

【必須】required