やっぱまだ工事中……(つД`)
  • 総合評価
  • ★★
  • 原題
  • ATTACK OF THE SABRETOOTH
  • 時間
  • 92分
  • 製作年
  • 2004年

どうもどうも、毎度です。
今回は、タイトルからして危険な匂いのする『サーベルタイガー・パーク 百万年ぶりの餌食』をお送りいたします。
でも、「タイトルからして……」は、別に今に始まった話でもないか。

さて、この映画のストーリーです。
フィジーのとある島で、ホテル兼動物園が建設中でした。
その動物園の目玉は「絶滅動物のクローンがいる」というところ。
そうは言っても、タイトルがタイトルですから、いるのはサーベルタイガー「だけ」です。
デッカイ牙を2本生やした虎みたいなモンですね。

偶然(?)遊びに来ていた大学生のイタズラと、ダメ警備員の不手際が重なり、
サーベルタイガーが逃げ出してしまい、人々を襲います。
で、そこの警備主任らしきカップルがサーベルタイガーと戦います。

まず、皆さん「ちょっとデカい虎だろ?」程度の認識だと思うんですけど、
なんと、遺伝子操作のミスで突然変異したのが混じってます。
通常よりもデカく1トン近くの体重があり、体の後ろはグチャグチャになっていて、
動きは鈍重だが、非常にパワフルというシロモノ。
期待するでしょ? しちゃダメですよ。もうね、何ていうか……詳しくは後述で。

この映画ですが、字幕が酷かった。
訳がヒドイとかじゃないです(というか、そういう良し悪しは私には分かりません)。
何と言うか……これ、ファミコンで使ってたフォントじゃないの?
みたいなドット丸出し文字です。
もう逆に、「漢字が表示されて良かった」と思えるほどでした。
半分も過ぎると気にならなくなった私は、何か大切なものを犯されました。

また、CGの使い方が、変でした。
飛んでいくエロ雑誌のページがCG。
素直に「そんなものが飛ぶシーンに無駄な予算を使うな」と思いました。
スタッフは、それくらいワイヤーなり、人工の風なりで表現できなかったんだろうか?

次に、動物園を正面からみた建物とモニュメントがCG。
これは「予算の都合で、建物が作れなかった」で許しても良いんですけど……にしても造りが酷い。
幼児でも違和感を感じるであろう建物を、平気で映画に出すんじゃないよ、ホント。
ノッペリしすぎでハリボテでよかったと思います。

とは言え、肝心要のサーベルタイガーのCGは中々グッド。
死体などの造りはチープではありますが、ああいうのをリアルすぎる表現しなくても、
別に構わないと思っている派なので、
気になりはしますが、興奮を殺ぐほどの出来ではありませんでした。
(興奮できれば、ですけど)

無駄にグロイのが笑わせてくれます。
内臓が飛び出てたり、首がモゲたりとかの表現が目立ちます。
おそらく、想像上のクリーチャーではなく、しょせん「ちょっと迫力のある虎」に過ぎない対象なので、
どうしても迫力に劣ってしまうハンデがある以上、そういう過剰グロ演出は止むを得なかったのでしょう。
お陰か、「ああ、それなりにサーベルタイガーは脅威なんだな。ふーん(´_ゝ`)」くらいは思いましたね。

そして、この手の映画にありがちで、作品の質を落とす原因になりがちな「キャラクターの低脳さ」が目立ちます。
ありえないです、コイツら。
この映画に出てくる人間は、それが大人であれ、子供であれ、一歩先を想像しません。
ネット上で語られる真の「ゆとり」です。

多くのシーンで「その行動はとらない。何故なら危険だし、シャレにならないから」
という境界線を、躊躇なく踏み越えていきます。
ヒドいキャラになると、ヤツらがいることを知っているのに、手ぶらでウロウロして襲われます。
ローランド・イスタスじゃないんで、自重してください。

その結果、多くの人命が失われ、たかがサーベルタイガーに恐ろしいほどの被害をこうむります。
こういう映画にバカが数名混じっているのは予定調和ですけど、全員バカって何だよ。
主人公らしきカップルにも、同じ傾向があるため、まったく応援できませんでした。
新しいフェスタへの夜明けを感じさせる人類達に脱帽です。

私がその中で「キャラの描き方がなぁ」と一番思わせたのがオーナーでした。
金持ちキャラの典型的な死亡フラグを持っているのかと思いましたが、この人は「ちょっと人を見る目がない」かも知れませんが、
はっきり言って、全登場人物で一番の良識人に感じました。

まずね、虎が逃げ出したくらいで、主人公達が慌てすぎです。
そもそも、システムダウンしたセキュリティを、大した対抗策もなく「ダメだ、直らない」とサジを投げる始末。
オーナーは部下に恵まれなかったために、この一大事業を失敗したといっても過言ではないでしょう。
まぁ、オーナー=現場責任者なので、部下を雇うのも育てるのも、彼の役目なんですけどね。
しかし、「金持ちに対するそねみパラメータ」が異様に高い人が脚本を書いてしまったのか、
雇われ人どもの発想は利己的で直情的で、興ざめしました。

やっぱ、こういう映画の権力者役をダークサイド(もしくはイケニエ)にするのであれば、
それ相応の言動で「ああ、こりゃ無能だ、早く死ね」と思わせてくれる「ありえないダメさ」で
周囲に甚大な被害を振りまかないと、ただの可哀想な人ですよ。

次に、ヤヴァイのが舞台における違和感ですね。
前述の「登場人物の無能さ」に絡む部分はカットしますが、この島の全景が脳内で成立しないんです。
とあるシーンでAという場所で人が殺され、次のシーンでBの場所で人が殺されたとします。
その場合、「複数のサーべルタイガー」がいなければ成立しませんよね。
そうでない場合は、AとBは場所が近くなければならないわけです。
しかし、「複数のサーベルタイガーがいない後半」でも、その状況が訪れます。
じゃあ、AとBが近いのかというと、そうとは思えないし……。
島自体、広いんだか狭いんだか、舞台の規模が全然理解できません。
(オープニングを見る限り、それ相応の面積はあると思いますが、そんなに場面多くないし……)
これや登場人物の無能さが前面に出すぎていて、映画を楽しむ上での最大のタブー
「どうせ作り話だし、まぁ良いか」という感情が芽生えてきてしまうんです。

さらに酷いのが、サーベルタイガーの攻撃力と防御力のバランスです。
ネトゲじゃないですけど、敵はこちらを一撃で粉砕するアタッカーですが、防御は紙です。
銃で2~3発も撃てば、死にます。
ていうか、たぶん当たり所を間違えなければ1発ッスよ、パねぇッスよ。
冒頭付近で触れた「遺伝子操作のミスで突然変異したサーベルタイガー」も例外ではありません。
そうです、ヤツはB級映画史上初ではないかと思われるほど、動きが遅く、銃に弱いのです。
……弱えぇorz

そりゃ、実在の動物ですから、銃弾をはじき返したりとか、何発打ち込んでも死なないとかだと、
違和感はあるでしょうし、問題が出てくると思いますよ。
でも、そういう場合は、事故などを起こして「舞台から銃器を一掃する」という前提条件を作るじゃないですか。
そういう脚本上の努力もなしに、サーベルタイガーが出てくるもんだから、超無能と運の悪い人以外殺されません。

しかし、中盤辺りまでは、そこそこ楽しいんですよ。
「いやいや、この調子で最後まで行くわけないじゃん」という期待もあり、そこそこ楽しかったです。
そしたら、最後に向かえば向かうほど失速ですからね。
ラストのヤバさなんて、酷いモンですよ。
例えるなら「Aはチェーンソーでかみをこうげき かみはしんだ」って感じです。
レベル99の勇者様ご一行vsゾーマでも、もうちょっと盛り上がります。

でも、★2にしました。
サーベルタイガーのCGの出来が悪くなかったことが、一番の理由です。
また、実在の肉食動物というインパクトに欠ける相手は、その時点でハンデなのに、撮影に挑んだ勇気。
そして、頑張って中盤くらいまでは盛り上げようとした、スタッフの努力を買ってです。
……結果、買わされ損でしたけど。

んー、ホントに暇な時、ツッコミながら見るには良いかもしれません。
書ききれない(書く気もしない)ツッコミどころは、レビュー以外にも多々ありました。
ただし、スミロドンとかそういう単語に反応しちゃう人は、失望準備を万端にして、
周囲からワレモノ等を遠ざけてから見た方が、二次災害を防げるのではないか、と思います。


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