やっぱまだ工事中……(つД`)
  • 総合評価
  • ★★★
  • 原題
  • TOM-YUM-GOONG
  • 時間
  • 110分
  • 製作年
  • 2005年

前作『マッハ!』で有名になったトニー・ジャーの2本目の主演作。
★2と迷いましたが、vsカポエラが好きなんで+1修正。

うん、アクションはすごいと思います。
カンフーアクションならぬ、ムエタイアクションなんですが、前作に比べ、
良いところがダウンして悪いところがアップした感じ。

「取り戻したい愛がある 取り戻したい象がいる」とジャケットにありますが、
ストーリーは、そのまんまですね。
家族同然に育った象を連れ去られたタイの青年カームは、
象たちを取り戻すために単身シドニーに向かい悪の組織と対決する。
ってお話です。

「象って……」というツッコミは無粋。前作は、取り戻す対象が「仏像」でしたから。
その辺り、シャレなのか真面目なのか判断付きませんが、
人それぞれ大切なものは違うんで、別段何が対象でも構いません。

問題なのは、脚本かなぁ……。
そりゃ、ジャッキー映画だって、銃を使わずに、
正々堂々肉体で戦いを挑む悪い奴らが大量に発生するんですけど、この映画の敵の組織って、
オーストラリアの警察組織にまで入り込んでいるアジアンマフィアなんですよね。

それが……銃を使わない、くらいならまだマシ。
ザコ以外は、基本タイマンを挑んできます。
倒した! 次のヤツ出た! 倒した! 次の(ry ってオイオイ。
流石に、そこまで真正面から戦いを挑まれると、違和感が拭えませんでした。

見所のロングアクションシーンは、ノーカットで殺陣は綿密な打ち合わせの元、
すごい努力で出来上がっているのは理解できるんですけど……。
それって、観客が求めたものですかね?
つなぎ合わせた映像でも、見所をきっちり抑えたシーンを見た方が、
心には残らなくとも、燃えるんですよ。
芸術映画じゃないんで、「すごいシーンを撮りたい」のベクトルが違うんじゃないか
と感じてしまいました。

さらに脚本の話ですけど、特に感じるのが、「暴力」の出し方ですかね。
サーカスのような身のこなしで戦う姿は、「お? おおぅ?!」ってなるんですけど、
暴力の見せ方がストレートすぎ。
カンフーだろうとムエタイだろうと、一般人には暴力にしか過ぎないわけで。
武術ってモノを映画というフレームに落とし込む以上、
B級ホラーやバイオレンス物じゃない限り、エグくし過ぎると駄目。
こういうジャンルって、ホラーと違って観客の種類が多様ですから、
その辺のラインは見極めないと。

香港映画が絶対正義じゃないことは分かってますが、
多くの観客が求めているのは、武術のスゴさであって、
武術の暴力性ではナイんではないかと。

そりゃ、敵に対して、怒ったのはわかるけど、関節技で骨をバキバキ粉砕しすぎ。
敵は素手なのに、コッチが(物語と絡むので、「ナニで」までは言及できないんですが)
武装しちゃ駄目だろ。

ムエタイが強いのはわかってるから、
もーちょっと「華麗に」「万人受け」を目指していれば、
高評価を得られる素材は揃っていると思うので、非常に残念。

また、トニー・ジャーのキャラクターに難があるんじゃないかと。
(トニー・ジャーの素顔は知らないんで、演じた役そのものに問題が、カモ)
トニー・ジャーとブルース・リーやジャッキー・チェンの差って、
単純に「華」なんですよねぇ。

後者2人とも、決して男前じゃないですけど、「華」がある。
タフでクールなブルース・リーはカッコいいし、
ひょうきんで明るいジャッキー・チェンは面白い。

んで、トニー君なんですが……真面目なんだよなぁ。
中の人がスクリーンの外でどんな人物かなんて、よっぽど外道じゃない限り、観客には関係ないんで、
ちゃんとスクリーンの中で「多彩な表現」ができるようにならないと、重畳とは言いがたい。
この作品中、彼の喜怒哀楽は、怒が飛びぬけて多く表現されており、
それもワンパターン化を招いちゃうんじゃないかと。

と、ココまで苦言続きですけど、ちゃんとデラすげーアクション満載です。
バラしちゃ駄目ポリシーを厳守しながら説明なんで、意味不明なんですけど、
あのガラスの上(?)をキュッキュと走るところとか、
一部を除いた強敵とのバトルは超☆カコイイ!

辛口レビューになっちゃいましたが、親子で見るのは微妙かも。
友達と見るんだったら、結構盛り上がると思うんでオススメかな。
おにゃのこと見るのは……微妙? てか、俺は断られたYO!

や、ま、それはともかく、
監督さんは「この映画はどんな人が、誰と見て、見終わったらどうなるのか?」まで
きっちり想像・推考を重ねてから撮影に入ったんだろうか?
とか考えさせないで下さいよ(ノ∀`)


DMMでこの作品を借りる

記事と関連してそうなモノ

コメントを残す

【必須】required